Things on the Bitter Cold Ground
第三隊の交信が途絶えて 三日が経った
本部は生存を諦め 捜索を打ち切った

残された15になる娘の夢は
春になったら都会へ出て行くこと

この国には 春は来ない
死者の魂が癒えぬため

夜が更け 雪原に倒れる二人
疲れ果てた方の彼は言う

どうやらこの星と一つになる時が来たらしい
どうかこの残された食料で 少しでも生きながらえて

そう口にする彼の黒い瞳は澄みきって幾千もの星が移る
あぁ・・・ なんて 美しい・・・
あぁ・・・ 美しい・・・