空に猫
「帰り際に寄った」って 猫がすり寄って
今世紀の経済を 自慢気に話してる
溢れ過ぎた情報が 八百屋に並んで
サラダ皿に盛られて 胃の中に消える
うっとうしい雨の日に 犬が舌を出して
映画のような犯罪を テレビで見てる
「君の夢は何だ?」って そんな事を聞かれたって
愛想笑い浮かべて ごまかしたいんだ
いつか 幸せになれるといいね
それが ただ一つの願い事さ
あたりまえの誠実を バッグに詰めて
今を生きる盲目に 振り回される
気が向いたら空を見ろ 空に猫が住んでいる
そんな時に思いきり 笑顔見せて
今日も訳の解らない景色
越えて何もなかったように眠る
明日の窓から見える風景を
思い浮かべ損ねて消える
何かを信じて僕らは生きて
繰り返す日々を越え
何かを忘れて僕らは眠る
どうしようもない
笑い方は忘れてはいないさ
猫に見せたいな
笑い方を忘れたくもなるが
捨て切れないんだ
止まることなく動く時計
たぶん景色が変わってく証
いつか 幸せになれるといいね
それが ただ一つの願い事さ